―― 今回、「全館空調システム 空間ARシステム」を導入したきっかけは何だったのでしょう?

 「ソーラーデカスロン」という、建築やコミュニケーション、省電性などを世界各地の大学が競いあう国際大会が昨年(2012年)スペインでありまして。千葉大学が日本代表として参加(次世代の太陽光住宅「おもてなしハウス」)するということで、弊社がサポートしたんですね。そこでフランスのチームが“未来の住居”といったテーマをiPad上のARアプリで表現しているのを見て、「この見せ方は素敵だな」と感じたのが最初です。

 それ以来、私も気になっていて、帰国してから日本でも同様のサービスがないものかと意識的に探していました。その結果、TMLさんに行き着いたのです。

―― ご自身でTMLを発見したのでしょうか。

 はい。正確にはデカスロンに同行した私の上司の岩田(ホームコンフォート本部事業開発部部長)になりますが、様々な調査の結果TMLにフォーカスしました。ARの表現がビジネスでも使えるという手応えは、既にスペインで見た時点でありましたので、まず課題は「同じようなことが日本でもできるのか?」ということでした。そこでTMLさんに相談したところ、「可能です」という回答をいただきましたので、安心してお願いすることにしたわけです。

―― 導入時にリクエストされたことは?

 大前提として、精密かつリアルにダクトを表現してほしいとお伝えしました。拡張現実とはいえ、ホビーではなくビジネスに利用するものですから。こちらからもモデルハウスの設計図面をお渡しして、なるべく本物に近く表現していただきたいと。結果、一回目でほぼ満足できる仕上がりとなりました。空気の流れをきちんと説明できる工夫をしているんです。ダクトを色別に分けて一階に送る空気、二階に送る空気といったように。

―― 石川様のイメージとしては、どのようなものを思い描いていたんでしょうか。